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2018年10月07日

Mr.Children『重力と呼吸』




ミスチルのニューアルバムが気になっていたので、購入。
自分は毎回アルバムが出る度に発売日を指折り待つようなファンでもないし、でも好きな歌は好きでCDもそれなりに持っているぐらいの距離感。もしかしたら、これぐらいの感覚の人が一番多いのかも。
前作からプロデューサーの小林武史と離別したことで、サウンドがバンド寄りになったという話は聞いてたけど、それ以上にメディアへ全然露出しなくなったことの方が印象的だった。
だから新曲が出ても全然知らなかったし(自分から情報を探してなかったのがでかい)、最近のミスチルがどうなったか再び知ったのは、今回のアルバムの1曲目「Your Song」のMV動画がYouTubeのおすすめに流れてきたことが切っ掛けだった。

今までのミスチルにない瑞々しさに驚いた。
みんな、48歳とかだよな…その年齢でこれを出しちゃうのか…
このサウンドも挑戦だろうし、嫌でも印象に残るぐらいの象徴的なメロディを作らないのも挑戦なんだろうなと思う。
「重力と呼吸」には、この曲も含めてサウンドとメロディの変化が著しい。
サウンドについては先に書いたようにプロデューサーを置かずにセルフプロデュースでバンドサウンドを押し出したということで説明が付きそう。聞いてないけど、前作からこういう路線だったとも考えられそうだ。
メロディは明らかに作り方、聞かせ方を変えてきた。
シングルの「himawari」にしてもドラマ主題歌の「SINGLES」にしても、突き抜けずに熱さを出すこういうメロディは、少なくとも自分の知るミスチルではなかった。これはバンドサウンドを前に出すことと非常に相性が良くて、「バンドとしてのMr.Children」を好きな人は大歓迎だろうと思う。
しかし、ミスチルのファンはそういう人ばかりではないのも、また事実。
桜井さんの共感できる人生観だとか恋愛観を詞にして突き抜けたメロディに載っているのがMr.Childrenだ、という人の方が大多数なわけで、バンドを押し出すことになんら魅力を感じないファンもきっと多い。
勿論そういうファンでも受け入れやすそうな「here comes my love」や「皮膚呼吸」のような曲も収録こそされているけど、どう考えてもメインのような配置ではないし、聞こえ方でもない。
しかも、シングルや未発表曲で収録されていない従来の路線と言えるものもあるようで、「それなら全10曲なんて短い形にしないで、もう2曲ぐらい足してよ」と思ってしまう人も多いのは容易に想像が付く。
ただ、「音楽やってなかったら周りの人とコミュニケーションすら取れなかった」という桜井さんが、小林武史という「世間に自分たちの音楽を知らしめる上で最重要なプロデューサー」と別れた意味を推測すれば、こういうアルバムになることが正解なのかなと思う。
ミスチルは過去に様々なアルバムを出してきた。
ハードなアルバムもそれなりにあるし、中には今回のアルバム以上にバンドサウンドが鳴っているアルバムだってある。しかしその中には必ず大衆を惹きつける必殺のメロディみたいな曲が入っていた。今回はそれがない。敢えてそれを作らない、収録しないのが、今回のセルフプロデュースによる答えなのだろう。
小学生の頃から知ってるけど、ミスチルの今後がこんなに楽しみなことは今までに無いな。

dai9101 at 11:04│Comments(0)clip!CDとかも案外稀 

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